戦(いくさ)ってのはビジネスじゃないけど

なんか、「戦争のタームでビジネスを語るのって嫌」みたいなエントリが立ってるのをチラ見したんだが...。

その意見自体に異論はない。
だって、戦争と同じ感覚で商売やったらある意味凄く大変だなと思うから。

ただ、戦争とビジネスが全く別な次元のものではないから、ビジネスの書籍に戦略だの戦術だのの言葉が飛び交う訳で。
そもそも、「カンパニー」って言葉も辞書を引くと、「株式会社」の他に「陸軍歩兵中隊」って言葉が出てきてしまうし、あるいは「事業本部」という意味で使われている「ディビジョン」も、陸軍の師団て意味がある。
その他にも、「ロジスティクス=兵站」「ライン.アンド.スタッフ=参謀本部」「タスクフォース=海軍任務部隊(機動部隊)」等、軍事的な概念がビジネスの現場に入っているのも事実。
極論すれば戦争だって商売の一類型だって考えもあるし。

ただ、自分は軍人ではなく(過去にもそうでなはなかった)、ずっとビジネスというか、商売(サービス職種)に従事していた為か、やっぱりビジネスと戦争とは違うとの意見にも頷いてしまう。
まあ、何と言えばいいか...。生産的な視点から語れば結構あまり相手とガチに争わずとも共存共栄に出来る可能性が高いのは、国家間の紛争より、企業間の競争の方が高いと言うレベルの話程度ではあるのだけれど。

よく言うWin-Winの関係も、ライバル企業同士ならまだいくらか考慮の余地はあるが、これが敵対する国家同士だとかなり難しいなとも思う。
北朝鮮と日本でWin-Winとか、イランとアメリカでWin-Winとか...。
不可能とは言わないけど、凄く困難な事は間違いないんじゃなかろうか。

戦争や軍事について、無条件に肯定、賛美はしないが、それが直ちに全ての戦争や軍事的なモノの否定にはならない自分に世の中のままならなさを感じたりもしている。