悲しいけど現実だ

有川浩 作 『レインツリーの国

ISBN978-4-301871-1
前から持っていた本であったが、少しだけ読み返した。
やはり、どうも駄目だった。

いや、作品自体は好きで、元々『図書館戦争』は大好きな自分ではあるが、このスピンオフ作品は少々読むのが辛い。

ラスト近くの言葉は耳に(心に)痛い。

以下引用

「今日、たぶん恋は叶った。でもきっとこの恋はいろいろ難しい。(中略)聴覚障害を持った女性は健聴者の男性と結婚するのは難しい、などという残酷な(しかも的確な)データもある。」

「もし私が幸せになってもいいのなら、どうかあの人と少しでも長く一緒にいられますように。どうか、あの人が私を幸せにしてくれたように、私もあの人を少しだけ幸せにできますように。意固地な私があの人をあまり傷つけずに済みますように。(中略)」
「障害があることで人よりややこしく、しかも本人の性格自体もややこしい。そんな女との恋愛に彼を付き合わせてもいいのか、という思いは今でも確かにある。二十代も半ばを過ぎて、もうお互い道楽で恋ができる年ではない。(後略)」

引用終わり。

過去の記憶が蘇る。二度ほど下肢に障害を持った女性と恋愛関係になった。

しかしいずれも失敗した。
その時の自分の事を今だに責めている自分がいる。